生活と信仰
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![]() A: Tsimshian , B: Haida , C: Nuxalk (Bella Coola), D: Central Coast , E: Nuu-Chah-Nulth (Nootka), F: Coast Salish クリックすると拡大
家の内部のレイアウトは部族ごとに異なりました。家が広かったので、数人の家族にそれぞれ個別の生活圏と炉床が割り当てられました。サリッシュ族の最大の家などは個々の壁で仕切られた部屋から成りました。またハイダ族は住居の内壁に木製のベッドを作りました。クワキュトル族、ベラクーラ族、ヌートカ族も、壁に沿って棚を設けていて、寝たり、貯蔵に使用しました。
皿は通常、細長い桶のような形で食べ物の味を損なわない「はんの木片」にくぼみを彫って作ったものでした。さじはヤギの角か木で作られました。
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![]() 太平洋岸部族は皆、サケは本当は超自然的な生き物で海中では人間の姿していると信じていました。サケの産卵が始まった時、海に住んでいる「鮭の人」は、魚になり人間のために自らをいけにえとして捧げたと考えられ、このような信仰は、その年の最初のサケを称えて、最高位の酋長に対する演説や贈り物する歓迎式典など、多くの儀式が開かれました。そのサケに対する尊敬は、骨を一つ残らず水に戻して「サケ人々」を生き返らせると信じられるほど徹底していました。 将来の展望を探求する若者は、動物の姿をした守護神を崇拝しました。特殊な職業に付くものは、その特別の精神によって励まされました。例えば、カヌー製造者は守護神としてキツツキを、漁師はサケを、ハンターはオオカミを、シャーマンは神話上の大ヘビを守護神としました。太平洋岸のシャーマンは多様な治療儀式を行いました。長髪のハイダ・シャーマンは、病気で道に迷った魂を吹き飛ばすために特殊な骨の管を使用しました。セイリッシュ族のシャーマン達は、精神のカヌーで、彼らのさまよえる魂を探す旅行記を演じました。魂を盗んだ海の精霊と戦うために、ヌートカ族のシャーマンは海の底に潜りました。
クワキュトル族の演劇は、たいまつの火の明りの暗示力を利用して幻想の世界の舞台効果を生じさせました。壮大に彫られた変身仮面をつけた役者は、聴衆の中で様々な人格を形成して演じることが出来ました。そして床に空いた落とし穴を使って、素早く身を消失させる演出もありました。また床板に隠された中空の海藻を使って鳴き声も演じられました。ロープで吊った怪物の人形が舞台を横切って飛び回り、木製のカニはコロの上を忙しげに動き回っていました。
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Published under the authority of the Minister of Indian Affairs and Northern Development.Ottawa 1996
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